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SBI証券での株主優待クロス取引手順

今年の年明け、自分が神のように崇拝しているバイクで日本一周旅に出るきっかけになった方に、IPO投資と株主優待クロス取引のことについてメッセージを送ったみたところ、どうやら両方とも既にご存知のようでした。

クロス取引の存在は知っているけど空売りをどうすればいいのか分からないとおっしゃっていたので、自分なりに手順を記事としてまとめておきます。と言ってもメインに使用されているのが楽天証券っぽかったのであまり参考にならないかもですが。

前提として株主優待クロス取引をする上で”買いの注文と同時に”売り”の注文を出す必要がありますので、証券口座の信用取引口座を開いておく必要があります。

口座を開設していてある程度の期間が経っていたり、何回か取引をしていたら問題なく開設できるはずですので事前に申請して開設しておいてください。自分の場合、申請して1営業日ほどで開くことができました。

※SBI証券のページ構成が変わったので変更部分を更新しました。(2023年9月23日現在)

優待クロス取引の銘柄選びや優先順位の決め方の記事を書きましたので、こちらも参考にしてもらえると幸いです。

クロス取引(つなぎ売り)とは

そもそもクロス取引(つなぎ売り)とは何ぞやというところから軽く解説しておきます。(※自分の解釈です)

優待クロス取引とは同じ値段で買いと売りのポジションを両方持つことによって、株価が上がっても下がっても得もしないし損もしない無敵状態を作り出して、権利落ち日の株価の下落による損失をヘッジすることです。

SBI証券のアクティブプランの場合1日の約定金額が100万円までだと購入手数料は無料(2022年2月現在)ですので、空売りで借りていた日数分の貸株料のみでお得に株主優待を取ることができます。

数百万円の資金がある人は面倒ですが複数回に分けてクロスしていく必要があります。在庫がなくなりやすい銘柄の在庫状態を貸株料を計算しながら、納得のいく費用かどうか検討しながらクロスしていきましょう。

今回の2022年2月の例ですとつなぎ売り期間スタートの3日から権利付最終日である24日までの間に買いと売りの注文を同時に出す必要があります。最終日に近づくにつれて売り枠の在庫が減っていきますので人気の優待銘柄は早めにクロスしましょう。

優待クロス取引手順

さて本題の優待クロス取引手順ですが、自分が優待クロス取引でメインとして使っているSBI証券の例として、キャプチャした画像を載せながら手順を解説していきます。

トップページから吉野家ホールディングス(9861)の優待を取得するために、”信用売り”と”現物買い”の注文を出すまでの手順となっております。口座の残高が1万円にも満たないのは気にしないで下さい。金ねンだわ。(笑)

まずはログインした状態からトップページの画像の赤の四角をクリックして進めていってください。

次に少し下にスクロールして赤い四角の”信用取引”のタブをクリックし、”一般信用売り銘柄一覧”をクリックします。

今回は2月の優待を取りたいので優待権利確定月の一覧から2月をクリックします。

2月の優待銘柄と売り枠の在庫が◎余裕あり、▲残りわずか、×受付不可で表示されています。目当ての銘柄の在庫があることを確認して銘柄コードか吉野家ホールディングスの部分をクリックしましょう。

吉野家ホールディングスの株価やチャート板情報の画面が出ますので、上部バーの赤い四角”株主優待”をクリックしましょう。

優待内容が確認できますので優待の内容・必要な株数などに変更がないか確認してから赤い四角の”信用売”をクリックして売りの注文を出しましょう。

操作する必要があるのは赤い四角部分のみです。

株数の入力。価格を成行を選択して条件に寄成を指定。信用取引区分は一般(15日)を選択しましょう。あとは取引パスワードを入力して”注文確認画面へ”をクリックして注文を確定して売りの注文が完了です。

次に買い注文を入れるために上記の画面に戻りましょう。

トップページに戻って検索画面から吉野家ホールディングスと入力するか、トップページの”取引”のタブをクリックしてさらに下に出てくるタブのから”注文照会取消・訂正”を押して吉野家ホールディングスをクリックしてこの画面を出しましょう。

売り注文を確定させた時に”注文照会”のリンクが出るので、そこをクリックして照会画面に飛んで戻るのが早くてオススメです。

上記の画面に戻ってこれたら今度は買い注文を出すために赤い四角の”現物買”をクリックします。

こちらも同様に入力が必要なのは株数、注文方法を成行を選択してプルダウンメニューから条件に寄成を指定しましょう。後は取引パスワードを入力して”注文確定画面へ”をクリックして買い注文を確定させましょう。

注文確定画面で上記のような赤文字で仮装売買に対する注意文が表示されますが、特に気にせず”注文発注”ボタンを押して注文を確定させてください。

最後にトップページの上部のタブから赤い四角”取引”をクリック、下に表示されるタブから”注文照会取消・訂正”をクリック。

注文した株数に間違いがないか、売りの注文が信新売(15日)となっているか、現物買の注文を忘れていないか、買いか売りの執行条件に寄成もしくは引成が指定されているかを確認しましょう。

これで吉野家ホールディングスの株価が上がろうが下がろうが、得もしないし損もしない無敵状態になりましたので、権利確定後の値下がりを恐れることなく権利付最終日を跨ぐことができます。

権利付最終日の15時30分以降はもう吉野家ホールディングスには用はないので、現渡注文を出して両建て状態を解除して優待クロス取引が完了です。

現渡注文の手順

トップページの”取引”のタブをクリックして出てくる下のタブの中から”信用返済・現引現渡”をクリックすると信用売をしている銘柄一覧が表示されます。

今月は早めにいろんな銘柄をクロスしたので吉野家ホールディングスが表示されていませんので、スクロールして画像の赤い四角の”現渡”をクリックします。

操作する部分は赤い四角部分のみです。建株数(注文中)と同じ数量の株数を設定して取引パスワードを入力して現渡注文を発注したら終了です。クロス取引した時と同様、注文履歴を確認して株数などを確認しておくと安心です。

今回の私のように複数銘柄クロスしている場合は、各銘柄ごとにそれぞれ同様の注文を発注して終わりです。現渡注文を忘れても余計に貸株料が掛かるだけで済むので大したことはありませんが、一応現渡漏れがないように確認しておきましょう。

あとは優待が届くのを楽しみに待ちましょう。優待が届くのは大体2~3か月後で届く頃には忘れてるかと思いますので、よりお得な気分になれることでしょう。(笑)

取得費用の計算方法

ちなみに取得費用の計算方法ですが、SBI証券の一般信用短期売りの金利は3.9%ですので、”欲しい銘柄の株価×100株×0.039÷365×日数”で計算することができます。株数はクロスした枚数に応じて変更してください。

取得費用計算式

”欲しい銘柄の株価×クロス取引する株数×0.039÷365×日数”

私が取得した吉野家HDの取得単価にあてはめますと、2421円×200株×0.039÷365日×14日=724.3円となります。5000円分の吉野家で食事できる優待券が724円で取れる計算になります。

とりあえず”欲しい銘柄の株価×100株×0.039÷365”までを計算して1日の貸株料がいくら掛かるのか把握して、今からクロスすると現渡するまでに何日掛かるか数え、日数を掛けていくらくらいの費用になるのか算出するのがいいと思います。

ちなみに日数のカウントですが、”注文を約定させた2営業日後から権利落ち日(現渡する日)の2営業日後まで(土日も含む)”の日数です。今回の吉野家ホールディングスの場合、14日に約定させたので2月16日から3月1日までの14日間です。

慣れるまで分かりにくいと思うので、クロス注文を出した翌営業日から権利落ち日でカウントしても大差はありません。

実際に掛かった貸株料はSBI証券トップページ上部のタブ”口座管理”から”電子交付書面”と進み、少し下にスクロールしたところに出る”閲覧”をクリック。一覧から信用取引 取引報告書の表示ボタンをクリックすることで実際に掛かった費用が確認できます。

あとがき

  • 欲しい優待が貰える優待をリストアップする
  • つなぎ売り開始日から権利確定日までにクロス取引をする
  • 権利確定日の夜以降に現渡注文をする
  • 忘れた頃に優待が届いてハッピーになれる

そんなこんなで長々となりましたがSBI証券で優待クロス取引の手順でした。画像のみでの解説でしたので分かりにくい部分や解釈が間違っている部分があるかもですがご容赦ください。

手順だけ見ると長げーなぁと思うかも知れませんが、慣れたら鼻をほじる感じでできるようになるので、名前は聞いたことあるけどなんだかなぁと思ってる方は、是非とも一度やってみることをオススメします。

他に証券口座の手順なんかもYoutubeで「優待クロス取引 やり方 楽天証券」なんかのキーワードで検索して貰えば分かりやすく解説されていると思うので、そちらも検索してみるといいかと思います。自分も楽天証券でクロスしたことがありますがやることは同じです。

あと一般信用売りができる証券口座は大いに越したことはないと思います。SBI証券には売り枠の在庫がないけど、楽天証券なら在庫が残っているなんてこともあります。とは言え個人的にはSBI証券が一番在庫が多くて取りやすいと感じています。

銀行に預けていてもナンボも利子は付きません。証券口座にお金を入れておいて逆日歩の付かない一般信用枠で毎月ちょちょっとクロス取引するだけで年間数万円程度の優待を取得できます。一般売り枠を取れた時点で勝ちが確定しているので、まさにノーリスクローリターンです。

自分もそうでしたが、何となく聞いたことはあるけど信用取引とかなんか怖いし、空売りとかクロス取引とか現渡とかの用語だけで敬遠してました。

けどやってみたらそんなに難しくなくて、今月はどの優待を取ろうかと月ごとに候補銘柄のリストをまとめたり、まだまだ売り枠の在庫あるやろと粘ってたら急に在庫なくなって悔しい思いしたり。まぁ楽しいこと。知っているのにやってないは本当に勿体ないです。

自分の知り合いも信用口座を開いて1年くらいほったらかしにしてましたが、私が優待で取りまくったクオカードの束を見せびらかしたのが影響したのか、徐々にクロス取引にハマっていって今では優待をまとめる入れ物を持ち運んでいるまでになっています。

検索すれば具体的なやり方はいくらでも出てくると思うので、複数サイト・複数動画を見ながら一度手順を覚えるがてらに1銘柄だけでも優待クロスをやってみるだけで全然違ってくると思います。

今年もまだまだ始まったばかりですし、新しいことを初めてみると良いことあるのじゃないでしょうか。長くなりましたが、この記事が優待クロス取引に興味がある方の一押しになってくれると嬉しいです。

コメント

  1. トミー より:

    えぬまるさんどうもです。

    今回の記事非常に参考になりました、ずっとえぬまるさんのブログは見ていてクロス取引がどうちゃらと記事があったのは見ていましたがこの記事をきっかけに色々と自分で調べてみたらこれはやらない手は無いなと今更思いました。

    早速今使っているSBI証券と楽天証券で信用口座の開設手続きをしました、僕の今の所の資産運用は全資金の六割強位を投資信託(ほぼS&P500)に後は主に金利の高い(あおぞら銀行とか楽天銀行とかAUじぶん銀行)銀行に預金で持っていてこれらは主に生活防衛資金としてキャッシュポジションで持っている感じです。

    金利が高いと言っても一番良いAUじぶん銀行とあおぞら銀行で年利0.2%(これでも普通預金では破格ですが・・・)なのでこれでも良いと言えば良いのですが半月程の資金拘束でこれだけのリターンが得られるのならやらない手はないですね。

    とりあえず3月は優待が多い月みたいなのでちょっと試しにやってみようと思います、米国株の投資信託が平均すると年利5~7%位にはなるみたいなのでなるべくこれに資金をぶち込みつつ流動性を重視する部分はこのクロス取引をフル活用すれば当座の資金を維持しつつ運用できそうです。

    問題は旅に出た後に自宅が無人になるので優待がポストに入る程度の物(主にクオカードになりそうですが・・・)限定される所でしょうか。

    • えぬまる えぬまる より:

      優待クロス取引に目覚めてくれる人が出てくれて本当に嬉しいです。

      仕組みが頭に入ってくると、なんでもっと早く知らなかったんだみたいな気持ちになりますよね。自分もIPOの存在をしってやり始めるのに半年掛かってますし、クロス取引も実際に始めるまでに1年以上は時間が経っていました。みんなリスクに対してのリターンの壊れ具合を理解するのに時間が掛かるのでしょうか。

      ちなみに3、6、9、12月が優待繁忙月で、繁忙月の翌月である4、7、10、1月がほとんど優待がない優待閑散期になってます。2月と8月も繁忙月に近い感じですので、今月のように派手にクロス取引できる月は2、3、6、8、9、12月の6か月ほどです。

      優待閑散月に関しては資金拘束が1日だけで済む立会外分売に回すことで資金を有効活用できるので、慣れてきたら分売の参加を考えてみてください。去年の利益のまとめ記事にも書いてる通り年間で数万円程度の利益になります。

      どちらかというと良銘柄に当選した時の利益が大きいIPOへの参加の方を強くオススメしたいところですね。IPOに当選して利益が出たら焼き鳥とお酒をおごってください。(笑)